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本条蔵 -ホンジョウゾウ-

本やゲームなどの感想です。まだまだ移行作業中。概ね敬称略です…。

山田章博 「BEAST of EAST 4」

BEAST of EAST (4) (バーズコミックス デラックス)

BEAST of EAST (4) (バーズコミックス デラックス)

幼なじみである少女・藻(みくず)が、帝に召されて数年。
かつての少年・鬼王丸は、藻が変貌を遂げた謎を追いながら、今では歓楽街の「顔」となるまでに成長していた。
一方、名を「玉藻前(たまものまえ)」と変えた藻は、帝の元を離れ、東国は平家の元に身を寄せていた。
お家騒動に揺れる平家であったが、ついには将門が「新皇」を名乗り、乱れた国を立て直すべく、朝廷勢力と対峙する決意を固める…。

一コマ一コマが美麗で、繊細で、漫画であって画集であるような、素敵なビジュアルです。
…まぁ、コマ割りや文字が独特で、若干読みづらいところもあるのだけれども。
そんなふたつの意味で、「サラッと読み進める」のは難しい作品。
いいじゃないか、4年振りの新刊なんだ(3巻は2007年、4巻は2011年)。時間を掛けて味わわなきゃ勿体ない。

閑話休題。
鬼王丸サイドは、「玉藻前」の正体を突き止め、彼女を倒す武器を探すべく奔走する。
玉藻前サイドは、平将門の乱に突入する。
そんな一巻。

鬼王丸が 異邦人や魔術使いたちと幻想ファンタジー大冒険を繰り広げつつ、「安倍晴明」「蘆屋道満」「玉藻前」という平安の大スターたちが陰陽大戦を繰り広げつつ、平家では恋と戦が複雑に絡み合う展開に。

鬼王丸は、ホントいい男(しかもチョイ悪)に育って惚れ惚れする!
彼の周辺の人々(とか人間じゃないのとか。どちらかというとそっちの方が多い)も、良い意味でくせ者揃いだしな。そんなくせ者たちに愛されるお頭、鬼王丸。たまらんね。

爽快な鬼王丸サイドに対して、平家サイドは…。
お転婆娘の桔梗が、慕ってやまない「従兄さま」こと将門のために、自分の中の「女」を押し殺して戦いに身を投じる様が、もう…。今巻のヒロインは彼女だね…。

第1巻が発売されたのは1999年。途中で出版社が変わったり、色々あってこのペースとなっています。
私が初めて山田章博さんの絵に触れた「十二国記」(作:小野不由美 挿絵:山田章博)の方も、最新刊「華胥の幽夢」が出たのが2001年だったりしますが、どちらも気長に、でもとても楽しみに待っています。