押切蓮介 「ミスミソウ 完全版 上・下」
- 作者: 押切蓮介
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2013/03/12
- メディア: コミック
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大津馬中学校は、今年度いっぱいで廃校となることが決まった。
そんな過疎地の中学校に、東京から転校してきた少女・春花。「よそモノ」である彼女は、クラスメイトたちから激しい虐めを受けながらも、家族を心配させたくない一心で、日々を静かに耐えていた。
しかし、そんな彼女の覚悟を嘲笑うかのように、火事で両親が亡くなり、妹も瀕死の火傷を負ってしまう……。
スプラッタサイコホラー……かな。
女の子に酷いことした子たちが、次々に酷い目に遭わされる話。ってまとめちゃうと身も蓋もないですが。
「誰が春花の家に火をつけたのか」「虐めのきっかけは何だったのか」などの、ミステリ要素も含まれた復讐劇です。
虐めの加害者たちが襲われていく、というと勧善懲悪のようだけど、そういった痛快さは残念ながらナッシングです。
かといって、惨劇を止めたい気持ちも働かない。死ぬべき人たちが、当然のように死んでいくのを見てる感じ。
もっとも、惨劇の被害者の中には「傍観者」的ポジションの人もいるのだけど……まぁ、同罪と言えば同罪ではあるし……なんとも。
そして、行き過ぎた悲劇は喜劇と紙一重である、というか何というか。
読んでいると、だんだん、滑稽に思えてくる瞬間があってこわいです。内臓とかが。
ある意味バトル&アクションであはるけど、カタルシスは得られないので、そういうのを求めちゃダメだと思う。
私自身、口直し(?)に高橋慶太郎を読み直したクチだったり。
絵柄に関しては、表紙のイメージで本編を読み始めると、それなりに違和感を覚えます。
他の作品の表紙の方が、実物に近いというか、何というか。どちらも実物なんですけど。
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